2015年12月27日日曜日

クリスマスパッケージ

クリスマスパッケージ

 12月に入ると、何故か百貨店の紙袋がクリスマスのデザインになります。店舗のクリスマスムードを演出する仕掛けでもありますが、買い物客がそのままクリスマスプレゼントのパッケージとして利用するであろうという計らいでもあります。ただ、人によっては余計なお世話だと感じることもあります。プレゼントに無縁なクリポッチには、却って迷惑なことかもしれません。できれば、レギュラーのパッケージも選択できるようにしておく方が良いのではないでしょうか。

お店にとっても、クリスマス用の紙袋を用意する事は余分な出費であり、過不足が無いようにコントロールすることもたいへんです。レギュラーの紙袋に少しアレンジを加えて、プレゼント用に変身させる工夫をしてください。よく使われるパターンは、バッグキャップと言って、紙袋の上からクリスマスデザインのキャップ(帽子のようなもの)を被せるテクニックです(ザ・パックのパテント商品)。また、手提げの部分にオーナメントを付けるテクニックもあります。可愛いサンタのイラストが印刷された紙製のものでも良いと思います。レギュラーの紙袋のデザインが、そもそもクールなイメージでは難しいかもしれませんが・・・。




切れている沢庵

切れている沢庵

 価格は少し高めの設定ですが、最初から切れている沢庵で助かっている人はたくさんいます。包丁を洗うのが面倒な時もあれば、包丁が使いづらい高齢者もいます。最近では焼き豚などの惣菜、野菜、フルーツとたくさん出回っています。菓子類でもロールケーキなどで見かけます。ただ、羊羹などの和菓子では難しいのか、あまり見かけることはありません。
羊羹などは切ってしまってからの包装が困難なのだと思います。そこで考え出されたのが一口羊羹という商品です。確かに切り分ける手間も無く便利ですが、包装に経費が掛かり割高な価格設定となっています。正直なところあまり売れているイメージはありません。

羊羹好きな人のために羊羹と何かをコラボさせて、新しい商品を作ってみてはいかかでしょうか。羊羹とカステラ、羊羹と餅などはすでにあるようですが、新しく形状を変えれば付加価値も生まれて割高感は解消されます。一口羊羹で付加価値を付けることは困難です。

名古屋両口屋にはこの発想の商品があります。

虎屋の一口羊羹

両口屋の新用品

東京バナナ


東京バナナ

東京土産の定番と言えば、やはり東京バナナです。定番とは当たり外れが無いということで、東京を代表するお土産ものという意味ではありません。しかし、東京駅で一番売れているお土産には違いありません。バナナ風味が定番たる有縁だと思います。出張から帰るサラリーマンがその日の夕方に会社に持ち帰れば、少し小腹の空いた社員には最高のおやつになります。また、翌日の朝に配れば、仕事前のコーヒーやお茶をさらに美味しくしてくれることにもなります。自然の無い都会で、名物を創り出さねばならかった企画マン達の苦労の産物と言えます。

価格と入数の設定が絶妙です。さらに、配りやすいという事も大事な要素です。デザインの黄色はおいしさを表現する定番色です。また、手提げの紙袋も女性受けするかわいさを狙ったデザインになっています。売れるお土産の創り方をよく研究しています。東京駅のモノトーンの中だからあの黄色が目立つのだと思います。どこで売る商品であるかということを考えねばなりません。雷門の商店街なら赤、千歳空港なら白かもしれません。


2015年12月14日月曜日

ベタ印刷の問題

ベタ印刷の問題

ベタ印刷とは、ほぼ余白の無い状態で印刷インクがのった状態を言います。
たいへんインパクトの強いデザイン表現が可能となり、ショップのイメージも伝えやすくなります。
 ただ、問題がふたつあります。ひとつは印刷コストが高いこと、もうひとつはインクの色落ちです。特に後者はショップ側の責任問題になることがあります。印刷インクが雨や夏の汗の水分で剥がれ落ちて、衣服などに付着するケースがあるからです。
手提げの紙袋など直接衣服に触れるパッケージには必ず対策を講じて下さい。一番確実なのは印刷面にフィルムを張ってしまうことですが、コスト面を考慮すれば、樹脂コーティングを選択することが賢明です。メーカーで言えばザ・パックのコーティング技術をお勧めします。ニスはインクと同じ成分ですから、ニス引きで安心しないで下さい。

 カラーのインパクトを求めるならデザインで工夫することを考えて下さい。手提げ袋なら正面は印刷部分を少なくして、マチ面をベタにする方法があります。手提げ袋は前後の方向から見られることが多いので、メッセージ性も高くなります。この部分は衣服に触れることも少なく、ニス引きの加工でも大丈夫だと思います。



丸から三角へ

丸から三角へ

丸型のロボット掃除機(ルンバ)に対抗して、パナソニックは三角型の製品を販売しています。機能的な動きはルンバ以上ではないかと思います。

ここで、三角形状の話をしますが、他の分野でも同じようなことが考えられます。
先ず、食品、とりわけファストフードの世界では、丸型よりも三角型の方が機能的な形状だと考えます。おにぎり、サンドイッチなどは三角形状の方が口元を汚しにくくて食べやすくないでしょうか。ハンバーガーや大福もちは上品にかぶりつくことができません。作る側の機能性はあっても、食べる側に機能性があるとは考えられません。

パッケージの世界でも三角型の方が機能性に優れている場面があります。丸型はデザイン性で優位な点が多々あります。優しさの表現であったり、柔らかい触感を感じさせたりする上では欠かせないフォルムです。ただ、空間処理の難しさなど、機能面で面倒な事が多いのが欠点です。その反面、三角形状はシスティマティックで多様性のある活用ができます。デザインの面白さと機能面での優位さをうまく使って、パッケージを考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、「生八つ橋」はどの企業も同じような商品、同じようなパッケージングで個性がありません。素手で食べ難いなま生地をやめ、ニッキ風味のどら焼き生地にして、少し大きくなっても、パッケージでうまく処理することを考えます。「どら八つ橋」です。






資生堂パーラー

資生堂パーラー

資生堂パーラーのパッケージがいつの間にか変わっていました。前回と同じく中條正義さんのデザインということです。スイーツのカラーとして斬新なところは依然と変わっていませんが、よりポップでアメリカンなイメージになったような気がします。ブルー、黒、茶、赤が目立ちます。味や香りを感じさせないところが斬新なのでしょうか・・・。

デザインに多額の投資をすることで有名な洋菓子店は、アンリ・シャルパンティエです。フランスのデザイナーを起用しているということですが、商品、店舗、パッケージ、すべてトータルにプロデュースされています。一番感じることは、その店舗、デイプレイされた商品、パッケージを見た瞬間から、それを口にするシーンがイメージされてしまうことです。家族や特別な思いを寄せる人の幸せそうな顔が浮かびます。ギフト商品を選択する強い動機が生まれます。

デザインは誰に向かって発信するかによって変わります。
自社のデザインを見直してみて下さい。



かさばるギフト箱

かさばるギフト箱

展示の見栄えを考慮して、缶ビールを寝かせてセットしたギフト箱があります。どうしても箱の形状は平たくなり、キッチンなどで保管する場合いにはかさばって困ることが多々あります。24缶なら物流のカートンパッケージのままで良いのですが、12缶は寝かさずに縦置きのパッケージを採用してほしいと思います。

洋菓子でも3,000円から5,000円のギフト箱は横にかさばって、持ち歩き難さを感じる時があります。和菓子の店であるような重箱スタイルのパッケージを考えてみてはいかがでしょうか。和のイメージにならないようなアイデアはあると思います。

箱の本体は紙素材、それを段積みしてPPPETの素材のスリーブでくるむという方法もありあす。また、ブック型のパッケージにする方法もあります。



2015年11月29日日曜日

デザイナーはもっと外に出よう

デザイナーはもっと外に出よう

最近、デザインの盗用について色々と騒がしいようですが、問題の根底にはデザイナーの
感性の貧困さがあるように思います。パブリシティやパソコン検索機能の氾濫が、彼らの
感性を駄目にしてきたと言えます。

デザイナーはパソコンのデスクを離れ、もっと外へ出てみるべきです。街の表情は毎日変わっています。森に行けば木々の表情で季節を感じます。視覚は感性を養うひとつの窓です。街や森の風景には音も香りも付いています。音や香りで風景はいくつもの表情を見させてくれます。それらの表情から多くの刺激をもらうことで、感性も養われていくものだと思います。


私の知っているデザイナーで感性の高い人ほど、デザインの専門的な学校を出た人はいません。今のデザインの教育がおかしいのでないでしょうか。





日本古来の紋章は自然の中で創られてきました



他社とのギフトセット

他社とのセットギフト

核家族化が進んでいる現在では、同じものをたくさんいただいても困ることが多々あります。特に菓子類などでは消費期限もあり、仕方なく近所にお裾分けをするはめになりかねません。また、同じような味覚のものでは飽きてしまうこともあります。ソーシャルギフトの平均価格が5000円程度とするならば、菓子類が選択され難い理由もそこにあるような気がします。

フォートナムメーソンのギフトでは紅茶と焼き菓子のセットがあります。憩の時間をプレゼントするというテーマがあって、たいへん魅力的なギフト商品だと感じます。しかし、和菓子には何故かこのようなセット商品がありません。和菓子の好きな高齢のご夫婦でも、いくらか多すぎるにではないかと躊躇われることがあります。美味しい日本茶とのセット商品はないものでしょうか。例えば、京都の老舗、鶴屋義信と福寿園とのコラボギフトなど







鼓月のパッケージ

鼓月のパッケージ

鼓月の千寿せんべいのパッケージについて感じることがあります。
鼓月は京都に本社を置く和菓子の専門店で、自社工場で生産した商品を全国の支店で販売する中堅企業です。パッケージ全体のイメージは、どちらかというと控えめで地味です。個々が出しゃばらず、全体のトーンを京都らしくはんなりとしたイメージでまとめているようです。
主力商品に千寿せんべいという菓子がありますが、この商品の位置づけがもうひとつ分かり難いものになっています。中元、歳暮というギフト性もあり、一方では八つ橋のような観光土産の性格も持ち合わせています。(比較的安価でボリュームもありますから、後者のイメージで販売できるのかもしれません。)土産店の店頭で安っぽく積まれた商品を見てしまうと、なかなかお中元の商品として選択しづらいものがあります。ただ逆にギフト性の高い商品として販売されているものであれば、土産品としては競争力のある商品になります。

パッケージで判断すれば、明らかに土産品です。
せんべいと言っても厚みもありボリュームもあるのですから、平積みにするのはどうかと思います。安っぽいイメージになってしまいます。パッケージのコストを考えると、確かに平積みにした方が容積は少なくコスト的には安く上がりますが、斜め置きで全体に余裕を持たせた方が上品なイメージとなります。ギフトの高い商品をイメージさせながら、観光土産市場で販売するという戦略が可能となります。


身と仕切りを一体にした形状を考えると良いと思います。




2015年5月21日木曜日

サービス箱について

サービス箱について

洋菓子、和菓子を問わず、どの店にもサービス箱があります。
自宅で消費する場合は袋で持ち帰ってもいいのですが、ちょっとした手土産にしたい時には、箱に入れて欲しいものです。ちょっとした手土産ですから、恐らく1000円未満でしょうし、130円のどら焼きが6個程度という場合もあります。お店でもパッケージの選択が難しい価格ゾーンとなります。
少しだけ改まった気持ちを伝えたいという顧客のために、箱に入った5個入りセットを用意しておく方法もあります。商品代金の780円と箱代(70円として)をプラスして850円という設定にしておきます。70円の予算であればそれなりの箱は造れます。引っ越しの挨拶や、相手に負担を掛けない程度のお礼をしたい時などには重宝されます。

ただ、冒頭のちょっとした手土産の場合には、箱代の70円も無駄な出費と考えられてしまわれることもありますから、販売チャンスを逃さぬようサービス箱の準備が必要となります。商品アイテムと組み合わせを考えて、3アイテムほどあれば良いと思います。
スペックとしては裏白のコートボール、印刷、表面加工無し、グルアー(貼り工程)無しで良いと思います。先のどら焼き6個用なら20円程度です。

奈良の天平庵はこのサービス箱の対応に優れていると思います。
http://www.tenpyoan.com/

取引先のパッケージメーカーに相談してみて下さい。





生菓子用には別途に専用箱を準備する必要があります。

生菓子が触れる原紙の裏面は、印刷をしないか、インキが直接触れないようにコーティングをする必要があります(水溶性のビニールか、PP貼り加工)。また、原紙の裏面は蛍光染料をしようしていない、バージンパルプの表層面があることが必須です。

2015年3月17日火曜日

ケーニヒスクローネのパッケージ

ケーニヒスクローネのパッケージ

個人的な感想ですが、黒をベースに置いて全体をモノトーンにしたビジュアルにセンスの良さを感じます。モノトーンをベースにすることで、個々のパッケージで使用する単色カラーが映えてきます。このデザインを生かしているのが、紙袋や箱の表面のコーティングです。また、手づくり感を演出するために、和紙風合いの原紙を使用している商品もあり、デザインと素材の組み合わせが多彩で、そのひとつひとつのパッケージに心地よさすら感じることもあります。

紙素材の袋もポリ素材の袋も、どれもコストの高い素材や加工方法で構成されていますが、デザインのテーマを損ねることなくもう少しコストダウンを図ることも可能です。紙素材で施されているコーティングをフィルムから樹脂に変える方法もあります。また、ポリ製の手提げ袋は、手提げ部分をポリ袋の中に織り込んでしまう形状に変える方法もあります。

現状のサービスバッグは顧客満足度において、かなり高いポイントを得ていると思いますので、素材の厚みなどベースのスペックは変えない方が良いと思います。




袋の上部に手提げが織り込まれている。







2015年3月10日火曜日

規格寸法で作る紙袋

規格寸法で作る紙袋

テークアウト用の紙袋はできる限り規格寸法で作ることをお勧めします。
一般的に、底の形状が正方形に近いサイズになると、機械による製袋ができなくなります。
手加工で成形するしかないのですが、結果的に大きなコストアップの要因となってしまいます。例えば、正面幅が320mmの紙袋ではマチ幅の最大寸法220mmが機械成形の規格寸法です。従って、中に入る商品の箱はできる限り長方形のスタイルで企画してください。
 
正面幅に対応できるマチ幅の最大寸法は下記の通りです。
巻き取り自動製袋での寸法です。(メーカーにより多少の差はあります。)

正面幅(mm
マチ幅最大寸法(mm
280
150
260
180
220
140
200
140
180
80

ショップパッケージ研究クラブのブログで確認してください。


※ 洋菓子のデコ箱や和菓子のセット箱では正面幅(340mm)の紙袋が多く使用されますが、
このときの最大マチ幅は240mmとなります。







2015年3月5日木曜日

紙管パッケージ

紙管パッケージ

名前の通り紙製の筒状のパッケージを紙管と言います。賞状などを収める筒は紙をスパイラル状に成形したものを生地にして、外側に印刷原紙を貼って完成させます。これをスパイラル紙管と言いますが、もうひとつペーパー管というものがあります。先のスパイラル紙管と違って生地を使わず、板紙を茶筒のように丸めて両端を接着して成形したものです。身近なものでは6Pチーズのパッケージがそうです。ヴァレンタインのチョコのパッケージには多く使われています。

パッケージの高さについてはある程度自由に設定できますが、円の直径はメーカーの保有する型に合わせる必要があります。木型の費用を抑えることを考えると、蓋、身、底のデザインに使用するカラーを4色程度にして、全パーツがひとつの木型に収まるようにする工夫をして下さい。

板紙の素材以外にも本体をカラーの片段(段ボールの波目が見えている素材)を使うことも
可能です。

最近では一口羊羹や一口ういろうなど一口サイズの商品が多く出ていますが、どれも良く似たパッケージになっていますので、思い切って紙管入りの商品を開発したらいかがでしょうか。三角形の羊羹があっても良いと思います。


2015年1月29日木曜日

紙製トレー

紙製トレー

スーパーで惣菜などを収めるのに使用されているトレーの素材は、スチロールやPPの素材がメインですが、紙製の素材を使用することで、高級感を演出することがあります。例えば、蓬莱や王将の餃子や焼売、神戸コロッケなどの紙製トレーです。


トレーは販売の現場でのスピーディな対応を可能にします。組み立ての作業もいらず、重ねて保管もできるので収納場所に困ることはありません。紙製のトレーには折り畳み形状のものもありますが、テーパーの入った船形のものがあります。この形状が最も作業性が良いので、対面の売り場で調理をする業種(例えば、タコ焼き店など)では多用されています。
ただ、この舟形のトレーには欠点があります。それは、舟形故に包装紙で包み難いということです。

先日、伊勢丸という饅頭をいただいて少し驚きました。10個入りだったと思いますが、箱の形状が舟形の紙製トレーだったのです。商品は工場で作られてフィルムで個装されています。一般的には通常のトムソン箱で良いはずですが、どこか他に意図があるとすれば、恐らくそのフォルムの意外性ではないかと思われます。トレーの安っぽいイメージをデザインでカバーして斬新さを演出しているのでしょう。