2014年12月26日金曜日

貼り箱

貼り箱

和菓子業界では貼り箱がよく使われます。貼り箱とは奴(やっこ)型に抜いた台紙の上に、和紙などを貼り成形した箱の事です。成形された状態で納品されますので、ショップ内で組み立てる手間が省けます。その反面、ストックにかなりのスペースを取られるという難点や、通常のトムソン箱(組み立ての必要な箱)に比べてコストが高いという難点があります。
貼り箱にはトムソン箱に無い風合いを演出できるという良さがあります。通常のトムソン箱のデザインは印刷や表面加工でのビジュアルになりますが、和紙を使う貼り箱は印刷のビジュアルと違って、多様な質感の表現も可能にします。風合いとか趣といったものはデザインと質感の融合から生み出されてきます。貼り箱は和菓子の感性に合ったパッケージだと言えます。
また、貼り箱の持つ手作りのイメージが高級感を演出することで、付加価値を付けた商品のパッケージとしても多く使われています。その高級感の演出のひとつは、蓋を持ち上げた時の身の落ちる速度です。簡単に身が抜け落ちたり、なかなか蓋から離すことのできないような箱は失格です。スーッと静かに身が落ちていく箱がベストです。箱の蓋と身の微妙な間隔に技があります。
良い貼り箱のメーカーを探すのは難しいと思います。ザ・パック株式会社に相談してみて下さい。


http://www.thepack.co.jp/







2014年12月18日木曜日

クリスマスギフト

クリスマスギフト

年末商戦での大きなイベントと言えばクリスマスです。百貨店では、このシーズンになればショップパッケージをクリスマスバージョンに切り替えるところもあります。紙袋や包装紙に始まり、ギフトボックスにもクリスマスバージョンが追加されます。使用量が見込める大型のショップとは違い、規模の小さなショップではなかなかそうはいきません。そこで、最低限必要なアイテムとして、リボンは準備してください。赤でも良いですが、包装紙との兼ね合いもありますのでゴールドにします。ラメ系のリボンが豪華で良いと思いますが、よくあるサテン中で金に近い色で十分です。包材既製品のシモジマでは10巻から20巻で販売されています。

リボンかけは慣れない人には時間もかかりますので、リボンシールを使用する方法をお勧めします。既製品のシールもありますが、オリジナルでも10,000枚程度のロットで製作できます。シールは金ホイル紙にショップ名かメッセージをレリーフで入れます。リボンはカットしてシールの裏に貼ります。リボンを貼る工程は人の手でやらねばなりませんが、シールのメーカーでやってくれます。


シールメーカーの大手では大阪シーリング印刷があります。

http://www.osp.co.jp/

リボンシール

2014年12月15日月曜日

ファストファッション

ファストファッション

今や中学生からお爺ちゃんまでがユニクロで買い物しています。安くて品質も高く実用衣料としてのニーズに十分応えてくれるショップです。一見デザイン性も高いように見えますが、それはカラーバリエーションの豊富さで見せるマジックではないでしょうか。
海外から出店しているHMZARA、フォエバーなどの方がデザイン的には優れているような気がします。

もともと無駄を排してローコストを実現するというコンセプトから、ショップパッケージもそれなりに実用性重視のローコストタイプのものが使われています。顧客の満足感は低予算で良い商品を手に入れる事で満たされるものですが、安い商品だからと言ってサービスまで安っぽくされると、どこか後味の悪さを感じてしまいます。店舗のイメージ、店員の接客、商品とすべてにおいて、顧客の感性に応えているパーフェクトなショップでも、パッケージひとつで台無しになってしまうこともあります。ローコストであっても、すべてにおいてロー感性であってはならないのです。

これらのショップパッケージのデザインは大部分がロゴの表記だけです。海外から出店のブランドは仕方ないとしても、もう少し感性の高いデザインがあっても良いのではないでしょうか。白ベースに赤の小さなロゴだけのユニクロですが、アイテムごとにロゴのカラーを変えてみるような遊びがあっても良いと思います。ユニクロのアイデンティティはパッケージで崩れるようなものではありません。街に合わせて、シーズンに合わせて変わるパッケージがあっても良いと思います。





箱は身にお金をかける

箱は身にお金をかける

箱は蓋よりも身に神経とお金を注いで下さい。
箱の基本的な形状は蓋と身で構成されています。商品は身の中に収められ、蓋はそれを封じる役目を担っています。商品を保護するという目的が一番にありますが、ギフトで使用される時には、見栄えを良くするというもうひとつの目的もあります。保護するということだけを考えれば、身の強度を上げれば十分です。蓋と身に同じ素材を使用するよりも、蓋をワンランク落として、その分、身をワンランク上げてコストを調整すると良いと思います。

ギフトでは、蓋のデザインを重視する傾向があります。もらった相手の印象を良くしたいという思いがあるからです。しかし、そのギフト商品を購入るのは贈る側の人であるという事を忘れてはなりません。ギフトセンターで、カタログで、ショップの店頭で、商品を選んでいる贈り手には蓋のデザインを見ることはできません。身にセットされた商品が並んでいるだけですから。

コーヒー、酒類などの箱の中には帯や飾りものが入っているものまであります。選ばれたいこその他社との差別化です。セットされた個々の商品アイテムのデザイン的なバランス、個装のデザインと身のカラーの調和など、選ばれるギフトにするには身の方に神経を注がねばならないのです。洋菓子ではアンリパルシャンティエ、ユーハイムなど関西系のメーカーに参考となるところが多いと思います。


アンリパルシャンティエ

ユーハイム

2014年12月11日木曜日

ポップコーン

ポップコーン
               
ポップコーンでギャレットショップが話題になっています。映画館で食べるものより何倍も高いポップコーンです。パッケージも可愛いと評判になっていますが、可愛いという表現は少し間違っています。今時の若い女性は自分の感性を刺激する斬新なものはすべて可愛いと言ってしまうようです。
メインのカラーはブルーとゴールドで、どちらかといえば高級感を出したい時に使用されるカラーです。ただ、デザインが太目のボーダーですから、陽気でカジュアルなイメージが伝わってきます。
少し高いですが気軽に食べて下さいというメッセージ性が窺われます。
ボーダーのデザインはアメリカのフードショップの軒先のテントを思い起こさせます。もともとアメリカ人はボーダーのデザインが好きなのでしょう。

ポイントは高級なイメージを保ちながらも、親しみやすくフレンドリーなメッセージをどのようにデザインで表現するかということですが、ギャレットショップにおいてはまさに狙いどおりのデザインになっているのではないかと思います。

黒とゴールド、エンジとゴールドという組み合わせは敷居の高さを感じさせます。
高級羊羹、高級ブランディーではなく、ポップコーンなのです。
ロイヤルブルー、固有名詞で言えばティファニーブルーというのもあります。
高級感があって敷居も高くないブルーを上手に使うことはデザイン戦略のひとつです。





オリジナル原紙

オリジナル原紙

先般、日本の手漉き和紙(本美濃紙・細川紙)が先の石州半紙に続いてユネスコの無形文化遺産に登録されました。和紙の持つ暖かくて優しいイメージをパッケージの原紙に生かせないかを考えてみます。

現実的な問題としてこれらの手漉き和紙を現状のままパッケージの素材にすることは困難です。
パッケージ原紙には印刷やその後の加工工程での適性を求められるからです。結論的には機械抄造の洋紙で和紙の雰囲気を持った原紙を探すか、オリジナルを作るしかありません。特殊原紙を得意とする製紙メーカーはたくさんありますが、先ず窓口である専門商社(紙問屋)にて原紙のサンプルを手に入れて下さい。専門商社はパッケージメーカーに出入りしていますので、担当の営業マンに相談すると良いと思います。紙袋の原紙では平和紙業、竹尾などが有力な商社です。紙箱(紙器)では深山があります。

和紙の風合いのひとつは表面の凹凸感にあります。この凹凸感を通常の原紙をエンボス加工することで和紙の風合いにする方法があります。エンボスロールは製紙メーカーの系列加工工場で保有されています。また、原紙の裏面が塗工されていないことで凹凸があることを利用する方法もあります。

製紙メーカーにオリジナルで発注するには原紙の種類によっても異なりますが、相当数のロットが要求されます。このロットをクリアしてオリジナルな原紙を発注しているショップもあります。紙袋ならたねや、仙太郎、包装紙なら赤福などです。


特殊原紙を使うより通常の原紙を加工して使用する方法がコストが抑えられます。


角底袋を上手に使う

角底袋を上手に使う

専門的には紙袋の形状で底の四角いものを角底袋と言いますが、主として手提げ部分の無い、食品スーパーなどで使用される紙袋の呼称として使われています。昨今ではポリ製の袋に押されて出番も少なくなってきた角底袋ですが、この辺でもう一度見直してみてはいかがでしょうか。

先ず、日本人は生理的に紙という素材が好きです。紙にはポリに無い暖かさがあります。そして、素材の特性として織り癖をつけることができること、また底がフラットであることから、袋そのものを立てる事ができるというメリットがあります。例えば、レジ袋のような形状であれば提げて持ち歩くには便利ですが、何処かに置くとなれば横にして寝かせてしまわねばなりません。また、横にすることで破損し兼ねない商品には不向きだと言えます。

和菓子のお店で生菓子を数個買った時を考えて見ます。多分それなりの紙箱には入れてくれますが、最後はレジ袋で渡されることが多いのではないでしょうか。レジ袋の中で船のように揺れている紙箱はあまりに危険な状況です。マチ幅のある紙袋でフラットな置き方をすることが望ましいと思います。また、生菓子専用のプラ製の個装容器があれば、紙箱を使用することなくそのまま紙袋にいれても良いと思います。フィルム包装された最中や饅頭でも同様です。家庭や知人へのちょっとした手土産で数個のバラ買をした時でも、上部の折れる紙袋の方が適切です。

先日あるコンビニで、その場でドリップされるコーヒーを買いました。2個の紙コップでしたからテークアウト用の容器を依頼したところ、紙製のトレイに乗せた後でレジ袋に入れて渡されました。常備品に紙袋は無かったようです。紙袋であれば紙トレイもっと簡単な構造にできると思うのですが。



角底袋の上部に手穴加工することができます



底の板紙を一部残してホールド形状にトムソン抜きします

2014年12月1日月曜日

バラエティギフト

バラエティギフト

和菓子や洋菓子のショップでギフト商品を選ぶ時に感じたことがあります。いくつかの商品を自由に組み合わせてギフトにする事が、かなり困難であるという事です。ショップの方であらかじめセットにされたギフト商品というものはありますが、予算やパッケージの寸法などの制約があって選択肢は限られてきます。洋菓子に比べて、和菓子での自由度が少ないように感じられます。長年の伝統から形やサイズを変えることが難しい商品が多い事も事実です。加えて、季節ごとに入れ替えねばならない商品にも対応せねばなりません。

通常なら商品が先にあって、それからパッケージという手順になりますが、一度逆から発想することにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。ギフトで使われることの多い商品は、外箱のアイテムをベースにサイズ設定していきます。外箱は基本となる主力商品がセットされることを前提としています。主力商品が他の商品とセットしづらいサイズであれば、思い切ってサイズ変更することも必要かと思います。羊羹などが主力であれば、今時の小家族のお家では従来の半分程度のサイズで十分かもしれません。ハーフサイズになったことで、詰め合わせの自由度も多くなると考えられます。このように、サイズをシステム化する発想はギフトの需要拡大に繋がります。

また、同時に詰め合わせた商品を安定させるために使用される「仕切り」にも工夫が必要です。成形樹脂のトレイには無い自由度を十分に生かせる紙製の仕切りをお勧めします。
ショップパッケージ研究クラブのブログにも書きましたが、外箱をシステム化することで、手提げ袋(サービスバッグ)の経費削減にも繋がります。




京都鼓月のセットはよくできていると思います。