2015年12月14日月曜日

ベタ印刷の問題

ベタ印刷の問題

ベタ印刷とは、ほぼ余白の無い状態で印刷インクがのった状態を言います。
たいへんインパクトの強いデザイン表現が可能となり、ショップのイメージも伝えやすくなります。
 ただ、問題がふたつあります。ひとつは印刷コストが高いこと、もうひとつはインクの色落ちです。特に後者はショップ側の責任問題になることがあります。印刷インクが雨や夏の汗の水分で剥がれ落ちて、衣服などに付着するケースがあるからです。
手提げの紙袋など直接衣服に触れるパッケージには必ず対策を講じて下さい。一番確実なのは印刷面にフィルムを張ってしまうことですが、コスト面を考慮すれば、樹脂コーティングを選択することが賢明です。メーカーで言えばザ・パックのコーティング技術をお勧めします。ニスはインクと同じ成分ですから、ニス引きで安心しないで下さい。

 カラーのインパクトを求めるならデザインで工夫することを考えて下さい。手提げ袋なら正面は印刷部分を少なくして、マチ面をベタにする方法があります。手提げ袋は前後の方向から見られることが多いので、メッセージ性も高くなります。この部分は衣服に触れることも少なく、ニス引きの加工でも大丈夫だと思います。



丸から三角へ

丸から三角へ

丸型のロボット掃除機(ルンバ)に対抗して、パナソニックは三角型の製品を販売しています。機能的な動きはルンバ以上ではないかと思います。

ここで、三角形状の話をしますが、他の分野でも同じようなことが考えられます。
先ず、食品、とりわけファストフードの世界では、丸型よりも三角型の方が機能的な形状だと考えます。おにぎり、サンドイッチなどは三角形状の方が口元を汚しにくくて食べやすくないでしょうか。ハンバーガーや大福もちは上品にかぶりつくことができません。作る側の機能性はあっても、食べる側に機能性があるとは考えられません。

パッケージの世界でも三角型の方が機能性に優れている場面があります。丸型はデザイン性で優位な点が多々あります。優しさの表現であったり、柔らかい触感を感じさせたりする上では欠かせないフォルムです。ただ、空間処理の難しさなど、機能面で面倒な事が多いのが欠点です。その反面、三角形状はシスティマティックで多様性のある活用ができます。デザインの面白さと機能面での優位さをうまく使って、パッケージを考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、「生八つ橋」はどの企業も同じような商品、同じようなパッケージングで個性がありません。素手で食べ難いなま生地をやめ、ニッキ風味のどら焼き生地にして、少し大きくなっても、パッケージでうまく処理することを考えます。「どら八つ橋」です。






資生堂パーラー

資生堂パーラー

資生堂パーラーのパッケージがいつの間にか変わっていました。前回と同じく中條正義さんのデザインということです。スイーツのカラーとして斬新なところは依然と変わっていませんが、よりポップでアメリカンなイメージになったような気がします。ブルー、黒、茶、赤が目立ちます。味や香りを感じさせないところが斬新なのでしょうか・・・。

デザインに多額の投資をすることで有名な洋菓子店は、アンリ・シャルパンティエです。フランスのデザイナーを起用しているということですが、商品、店舗、パッケージ、すべてトータルにプロデュースされています。一番感じることは、その店舗、デイプレイされた商品、パッケージを見た瞬間から、それを口にするシーンがイメージされてしまうことです。家族や特別な思いを寄せる人の幸せそうな顔が浮かびます。ギフト商品を選択する強い動機が生まれます。

デザインは誰に向かって発信するかによって変わります。
自社のデザインを見直してみて下さい。



かさばるギフト箱

かさばるギフト箱

展示の見栄えを考慮して、缶ビールを寝かせてセットしたギフト箱があります。どうしても箱の形状は平たくなり、キッチンなどで保管する場合いにはかさばって困ることが多々あります。24缶なら物流のカートンパッケージのままで良いのですが、12缶は寝かさずに縦置きのパッケージを採用してほしいと思います。

洋菓子でも3,000円から5,000円のギフト箱は横にかさばって、持ち歩き難さを感じる時があります。和菓子の店であるような重箱スタイルのパッケージを考えてみてはいかがでしょうか。和のイメージにならないようなアイデアはあると思います。

箱の本体は紙素材、それを段積みしてPPやPETの素材のスリーブでくるむという方法もありあす。また、ブック型のパッケージにする方法もあります。



2015年11月29日日曜日

デザイナーはもっと外に出よう

デザイナーはもっと外に出よう

最近、デザインの盗用について色々と騒がしいようですが、問題の根底にはデザイナーの
感性の貧困さがあるように思います。パブリシティやパソコン検索機能の氾濫が、彼らの
感性を駄目にしてきたと言えます。

デザイナーはパソコンのデスクを離れ、もっと外へ出てみるべきです。街の表情は毎日変わっています。森に行けば木々の表情で季節を感じます。視覚は感性を養うひとつの窓です。街や森の風景には音も香りも付いています。音や香りで風景はいくつもの表情を見させてくれます。それらの表情から多くの刺激をもらうことで、感性も養われていくものだと思います。


私の知っているデザイナーで感性の高い人ほど、デザインの専門的な学校を出た人はいません。今のデザインの教育がおかしいのでないでしょうか。





日本古来の紋章は自然の中で創られてきました



他社とのギフトセット

他社とのセットギフト

核家族化が進んでいる現在では、同じものをたくさんいただいても困ることが多々あります。特に菓子類などでは消費期限もあり、仕方なく近所にお裾分けをするはめになりかねません。また、同じような味覚のものでは飽きてしまうこともあります。ソーシャルギフトの平均価格が5000円程度とするならば、菓子類が選択され難い理由もそこにあるような気がします。

フォートナムメーソンのギフトでは紅茶と焼き菓子のセットがあります。憩の時間をプレゼントするというテーマがあって、たいへん魅力的なギフト商品だと感じます。しかし、和菓子には何故かこのようなセット商品がありません。和菓子の好きな高齢のご夫婦でも、いくらか多すぎるにではないかと躊躇われることがあります。美味しい日本茶とのセット商品はないものでしょうか。例えば、京都の老舗、鶴屋義信と福寿園とのコラボギフトなど。







鼓月のパッケージ

鼓月のパッケージ

鼓月の千寿せんべいのパッケージについて感じることがあります。
鼓月は京都に本社を置く和菓子の専門店で、自社工場で生産した商品を全国の支店で販売する中堅企業です。パッケージ全体のイメージは、どちらかというと控えめで地味です。個々が出しゃばらず、全体のトーンを京都らしくはんなりとしたイメージでまとめているようです。
主力商品に千寿せんべいという菓子がありますが、この商品の位置づけがもうひとつ分かり難いものになっています。中元、歳暮というギフト性もあり、一方では八つ橋のような観光土産の性格も持ち合わせています。(比較的安価でボリュームもありますから、後者のイメージで販売できるのかもしれません。)土産店の店頭で安っぽく積まれた商品を見てしまうと、なかなかお中元の商品として選択しづらいものがあります。ただ逆にギフト性の高い商品として販売されているものであれば、土産品としては競争力のある商品になります。

パッケージで判断すれば、明らかに土産品です。
せんべいと言っても厚みもありボリュームもあるのですから、平積みにするのはどうかと思います。安っぽいイメージになってしまいます。パッケージのコストを考えると、確かに平積みにした方が容積は少なくコスト的には安く上がりますが、斜め置きで全体に余裕を持たせた方が上品なイメージとなります。ギフトの高い商品をイメージさせながら、観光土産市場で販売するという戦略が可能となります。


身と仕切りを一体にした形状を考えると良いと思います。